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野田三千代(のだ・みちよ) |
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長い間海藻の学術研究用としていた“海藻葉(さくよう)標本”は、あくまで“資料”を目的としていたもので、海藻自身の形や色の持つ美しさは別問題でした。
海藻の標本の存在すら知らない一般の人々に、海藻の持つユニークな形とカラフルさを紹介し、誰にでも創作の楽しみを味わえる“海藻おしば”を考案したのは今から20年ほど前でした。以来、全国各地で開催される「海藻おしば教室」では子どもからお年寄りまで、初心者でも気軽に楽しめる工夫がされています。 海藻おしば制作の準備は一番大事な仕事です。まず材料となる海藻は、春先がシーズン。波が立った次の日に拾いに行きます。いいものだけを選び分類し、塩抜きをしてから水分をふき取り、ビニール袋に小さめに入れて冷凍保存しておきます。1年分の全国各地でいつでも開ける講習会用の素材を用意するにはかなりの量が必要となるため、大変な手間と時間が掛かってきます。 海藻との素晴らしい出合いを提供するわけですから、このような作業があってこそ、誰でもが生まれて初めての体験でもアーティストになれるのです。台紙(はがきやしおり)を水の中に浸し、思い思いにデザインされ、海藻と親しんでもらう。そしてこの海藻たちの育つ海を大切にしたいという気持ちが芽生えます。「海藻おしば」を体験すると海を見る目が変わります。 海藻は同じ種類でも二つとして同じ形がありません。だから世界で一つしかない作品が出来上がるのです。 �「海藻おしば」についてのお問い合わせは 野田三千代 [email protected] |
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