秋も深まりゆく中、何かともの思うことの多い今日この頃ですが、皆様お元気でいらっしゃいますか。
ところで、前回の我が家の庭の柿の木の話どのようにお読みになりましたでしょうか? 今回は柿の木を人に置きかえて、何気ない日々の身近な生活の中で、実際にあった人と人との関わりについてお話します。 さて、その女性は毎月くらしのこころ学セミナーに参加していた友人に連れられて初めて参加された方でした。15人前後集まり、つどう話し合いの場で、この女性は 「私の長男は学校で成績が最下位です。成績がよくなるにはどうしたらよいのですか?」 と話だして、その真剣さに悩みの深さを感じたのです。 |
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その場は他の参加者の話を聞き、翌月の参加を約束して帰られました。翌日個人的にどうしても話を聞いてほしいので、私に直接家に来てほしいとの連絡が入り、すぐその日でかけました。
私と友人が家に着くなりその女性は、ちょっと信じられない次のような話をされたのです。 「私は恋愛もしましたが地位も名誉も財産もなかった為、それらの条件の整った見合い相手と結婚しました。もともと好きでもない人だったので、何かあれば夫を責めていたし、生れた長男は嫌いな夫にそっくりだったこともあって自分の感情を抑えられなくなったりした時など、包丁を持ち出して夫を追いかけまわし『あんたなんか死んでしまえ!』と叫び、夫が逃げまわり本箱の中に小さくなって隠れると、夫の大切にしていた百科事典をズタズタに切り裂き気を晴らしていた。そんな荒れた夫婦の関係を続けているうちに、夫は昨年突然白血病でなくなりました。今やっと夫婦をしています。あの世とこの世でね」と。 私はしばらく声もでませんでした。この話しの続きは次号になります。あることから5年生の長男の成績が上位 に登っていくようになります。 平成10年10月
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